ヤギヤ ティータイムコンサートでピアノソロ演奏
- 笹島 陽子
- 3 時間前
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8月29日(土)、金沢市の「ヤギヤ」さんで開催されたティータイムコンサートに、ピアノソロ演奏で出演しました。
今回は、バッハからドビュッシーまで、作曲された年代をたどるように6曲を演奏しました。
今回のピアノソロ演奏のプログラム
・J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集より 2曲
・グリーグ/ピアノ・ソナタ 第2楽章
・ラフマニノフ/前奏曲より 1曲
・オリジナル/即興曲
・ドビュッシー/「沈める寺」
そして、アンコールにはもう一つ、ちょっとしたお楽しみがありました。
お店の方からのリクエストで、お客様に4つの音を出していただき、その4つの音をもとに、その場で即興演奏をしました。
あらかじめ楽譜がある曲ではなく、その場でいただいた4つの音から音楽をつくっていく即興。
どんな音楽になるのかは、私自身も弾いてみるまで分かりません。
クラシックの作品を年代順にたどったあと、最後は、その場にいる皆さんと一緒につくる音楽。
そんな時間になりました。
最後に「沈める寺」を弾いた理由
今回、最後の曲にドビュッシーの「沈める寺」を選んだのには、理由があります。
先日、立山室堂にあるホテル立山を訪れた際、5階ロビーに置かれているヤマハの、とても素敵なクラシカルな茶色のピアノを見て、
「このピアノで『沈める寺』を弾いてみたい」
と思いました。
そこで事前にお願いをして、そのピアノで「沈める寺」を演奏させていただきました。
ドビュッシーの「沈める寺」は、海に沈んだ町と教会が、あるとき水面から姿を現すという伝説をもとにした作品です。
静かに水の中から浮かび上がってくるような音。
遠くから鐘の音が聞こえてくるような響き。
その曲の背景を知ったとき、私は、54年の歴史を終えようとしているホテル立山のことと、どこか重なるように感じました。
もちろん、全く違うものなのですが、長い年月を刻んできた場所が、ひとつの時代を終える。
そのことと「沈める寺」の物語が、私の中では不思議につながったのです。
そして、2026年8月31日。
ホテル立山は54年の歴史を閉じます。
今回のコンサートは8月29日。
閉館まで、あと2日でした。
だからこそ、今回の最後の一曲を「沈める寺」にしました。
ホテル立山で実際にこの曲を弾いてきたこと。
そのときに感じたこと。
そして、ホテル立山がまもなく長い歴史を終えること。
そんなお話をしてから、「沈める寺」を演奏しました。
人前で弾くということ
……とはいえ、肝心の演奏はというと。
正直、後半はボロボロでした(笑)。
「えぇ、なんでこんなに弾けないの?」と思うくらい、思うようにいかないところもありました。
練習では弾けていたはずなのに、本番になると違ってしまう。
人前で演奏するというのは、やっぱり難しいものです。
正直、恥ずかしいですし、失敗したくない気持ちもあります。
それでも、私は人前で演奏することをやめたくないと思っています。
完璧な演奏を聴いてもらうためだけではなく、その場所で、その時間に、その人たちと一緒に音楽を共有することに意味があると思うからです。
今回の私の演奏が、完璧だったとはとても言えません。。。。
それでも、
「ホテル立山でこの曲を弾いてきたんです」
というお話を聞いてくださった皆さんの心の片隅に、
「あのとき、ホテル立山の話を聞いたな」
「そういえば、もうすぐ54年の歴史を終えるんだな」
と、少しでも残ってくれたらうれしいなと思っています。
そしていつか、立山の景色を見たときに、
「あのとき聴いた『沈める寺』を思い出すな」
と思っていただけたら、それだけでも十分うれしいことです。
音楽は、演奏した瞬間に消えてしまいます。
でも、その音や、そのときに聞いた言葉が、誰かの心の中に小さく残ることがあります。
私は、そんな音楽の残り方も素敵だなと思っています。
今回のティータイムコンサートも、私にとって忘れられない時間になりました。
素敵な機会をくださったヤギヤさん、そして聴いてくださった皆さま、本当にありがとうございました。





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